Yokohama Choral Society
-横浜合唱協会-

2002年ドイツ旅行記念誌Web版第7章

家族の声

ドイツ再訪の喜びと合唱協会への期待

大沼 正七

この度、三教会でのコンサート・礼拝式にすばらしい演奏をなしとげた横浜合唱協会の皆さん、まことにおめでとうございました。家内ともどもにその喜びを分かち合い、演奏旅行に再度参加させていただいた幸せに感じ入り、心から感謝しております。

私共は、自由時間にライプツィヒ(バッハ博物館、楽器博物館、メンデルスゾーン・ハウス、中央駅等)、アンナベルク・ブーフホルツ、ビュルゲルおよびイエナの街並みをすべて徒歩でゆっくり見学・観光しました。どこでも都市と教会の成立・発展が明確に説明され、その固有の伝統を大切にして現代に活かそうとする意欲に充ちていました。さらにアルテンブルク、ツヴィッカウ、プラウエンの見学もさすが合唱協会ならではの価値ある企画でした。ザクセン州のすばらしさを新たな感動も含めて再度堪能した次第です。

来年7月には第50回定期演奏会、皆さんが多忙な職業や家事を担いながら、2年に3回の頻度で公演を重ねてきたご努力には脱帽します。

私は19世紀のドイツが産んだ偉大な経済学者の次の文章に勇気付けられます。
「学問にとって平坦な大道はない。険阻な小径をよじ登るのに疲れることを厭わない人びとのみが、ひとりその輝ける絶頂に到達する仕合せを持つのである。」

「学問」を「バッハ探求」と読み替えて、そっくり現在の皆さんへのメッセージに相応しいと存じます。

横浜合唱協会が二度のドイツ演奏の成果を誇りとして、さらに大きな峰をめざしてバッハ探求の道を着実に歩まれるよう期待してやみません。

ドイツりょこう

堀内 さやか

わたしは はじめて海外に行きました。なのでいろいろなことを知ることができました。ごはんはほとんど毎日かわらずハムやソーセージ、お肉ややさいなどです。(きせつで少しかわる時もあるそうです。)わたしは少しあきてしまいました。

わたしが気になったのは木ぼり人形の店がたくさんあるということです。木ぼり人形は名物品なのでしょうか。

わたしは二つうらやましいと思ったことがあります。一つ目はだいたいの家の庭に小さなブランコがあるということです。二つ目はドールハウスの店がたくさんあるということです。わたしはドイツでかわったマークを見つけました。花の形をして風がふくと回り花びらの部分がカラフルなへんな物です。

わたしがきれいだなぁと思ったのはパイプオルガンです。わたしはパイプオルガンのいろいろな音を聞きましたがSどれが一番などとはきめられないほどみんなきれいでした。

ドイツのかたつむりは黄色に黒いうずまきのかたつむりが多く、なめくじは赤くて顔が黒かったです。とくになめくじは日本のより顔がよくひっこみました。ライプツィヒの動物園ではタランチュラを生で見ることができました。

楽しかったです。また行きたいです。

(無題)

古宮 栄子

この春、ある会合でシューベルトの「菩提樹」についてふれなければならず「冬の旅」のCDを何も意図せず求めました。このCDが、音痴といわれ、音楽の世界に足を踏込めなかった私をすっかり変えてしまいました。

ムーアが奏で、F.ディースカウが歌うシューベルトの世界。音が飛ぶほどCDを聴き、本を読みあさっているうちに、どうしても彼等が生きてきた大地にふれたくなりました。娘夫婦が誘ってくれた時は、妹を亡くしたばかりで足も痛めてしまっていたので気が進まなかったのに——。我慢できずすべり込みで友達共々参加させて戴きました。私の中では点でしかなかったバッハ、シューベルト、ブラームス、メンデルスゾーン、シューマン、そしてゲーテもシラーも、ドイツの地で点から線へとつながった波のような面となって押しよせてきました。還暦を目前にして今、私の音楽の旅が始まりました。うれしくてしかたがありません。音の不思議も味わいました。ルター教会のオルガンの音が、子どもの頃、妹の手を引いて通ったルーテル教会のオルガンの音と重なり、思いがけないことで、涙が止まりませんでした。

同行した友達と語り合っています。「何が良かったといって、三世代の人々が、何だかそれぞれ個性的なのに、お互いを必要としながらゆったりのどかにともに移動していることが心地よかった」と。演奏者は大変でしたでしょうが、その地にとけ込んだコンサート付きの旅なんて本当に幸福でした。「また」と言ったら叱られるでしょうか。

(無題)

須賀 一輝

妻の演奏旅行は夫の子守旅行である。8歳5歳の子どもが旅先で元気に過ごすには何より睡眠である。よって中年男はベッドの上で夢また夢の連続上映ということに相成る。

ライプツィヒでは情けないことに職場の仲間や旧知の友人が登場してしまった。だが、アンナベルクに入ると夢もドイツモードに切り替わる。温かい心配りをしてくださる会員の方々が笑顔で登場する。イキさんとレイコさんの話しから合成したような在独邦人女性が語りかけてくる。まるでファウスト博士とメフィストフェレスのような個性的な人物が議論を交わしている。ビュルゲルではさらに教会音楽の旅想となる。プラウエンの牧師とタールビュルゲルの牧師とを織り交せたような闊達な聖職者が説教している。フリードリヒ氏とブロイティガム氏とが折衷されたような上品な教授がオルガンを弾き語ってくれる。J.S.バッハ像とG.C.ビラー氏とが重なり合ったような趣きの風格ある紳士が眼前に現れているのに「ねえあの人いったい誰なの」と脇から子どもがしつこいな、と思ったら…ベッド上で娘が乗ってきて目が覚めた。ともあれ愛妻の練習中私は愛娘と戯れていたわけです。

演奏旅行のご成功おめでとうございました。クロスター教会で聴衆の感動がビンビン伝わってきて自分はジーンと酔っていました。そして会員の皆様の優しい心遣いのおかげで家族は健康で楽しい思いをさせていただきました。本当にありがとうございました。

(無題)

国分歌織

初の海外旅行の3日目。私は貴重な体験をさせていただいた。

残念ながら、牧師さんのお説教は、ドイツ語なので理解することができなかったが、礼拝中の教会はとても厳かで神秘的な雰囲気だった。このような体験をしたことがない私には、心清らかなる一時だった。

参列していたドイツ人の方々が大声で賛美歌をうたっていた時、リスのようにキョロキョロし、金魚のように口をパクパクさせていた私がそこにいたのは真実だったが…。

日本で聖書教会ができた記念すべき日に、私は初めてドイツの教会での礼拝に参列できたことに、何か不思議な感動を覚えた。

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